石川九楊大全 前期【古典篇】 後期【状況篇】
石川九楊作品について
石川九楊作品は、2020年、東京都現代美術館(MOT)でアンリ・マティス等との「ドローイングの可能性」が企画開催されるなど、書という領域をこえて現代美術の領域からも高い評価を受けています。「書」という営みを解明した石川九楊の「筆蝕論」は、書論・書史論にとどまることなく、表現論、日本語論、さらには現代を読み解く文化・文明論へと展開を見せており、英語・中国語にも翻訳されるなど、海外からも注目を集めています。
石川九楊(いしかわ・きゅうよう)
書家。1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。京都精華大学教授、文字文明研究所所長を経て現在、同大学名誉教授。 「書は筆蝕の芸術である」ことを解き明かし、書の構造と歴史を読み解く。評論家としても活躍し、日本語論、日本文化論は各界にも大きな影響を与えた。 作品制作・執筆活動、いずれの分野でも最前線の表現と論考を続け、制作作品は2,000点以上、著作刊行は100点を超える。
展示構成と見どころ
「石川九楊大全」は、書表現により時代を反映した作品を書き続けてきた石川九楊の創作の全容を明らかにする連続展です。現在における「書く」行為とその先に見えてくるものを問う、大規模展覧会となります。
本展では作品の全容を展示するために会期をひと月ごとに分け、前期は【古典篇】後期は【状況篇】と、展示作品を全面的に入れ替えた2つの異なる展覧会を開催します。
主な展示品
6月開催の【古典篇】では「歎異抄」「源氏物語」や「徒然草」、中国の「李賀」の詩など古典に取り組んだ作品や、「千字文」を盃1,000枚に綴った「盃千字文」などが並びます。
7月開催の【状況篇】では現代作家や時事問題をとりあげた自作の詩文の言葉を書いた作品を展覧いたします。
また聖書を書いた85mの大作「エロイエロイラマサバクタ二又は死篇」も展示されます。本作は、2017年上野の森美術館で行われた「書だ!石川九楊展」において多くのメディアで紹介され、評判を呼びました。
今まで展示することのできなかった作品や、「妻を語る」シリーズ、「河東碧梧桐109句選」、「戦後史編」シリーズなどから新作を出品いたします。
開催概要
会 期 | 2024年6月8日(土)-7月28日(日) 石川九楊大全 前期【古典篇】 遠くまで行くんだ 会期:2024年6月8日(土)〜6月30日(日) 石川九楊大全 後期【状況篇】 言葉は雨のように降りそそいだ 会期 :2024年7月3日(水)〜7月28日(日) |
開館時間 | 10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで |
休館日 | 7月1日(月)、7月2日(火)は展示替えのため休館 |
公式HP | 石川九楊大全 |
会 場 | 上野の森美術館 |
住 所 | 〒110-0007 東京都台東区上野公園1-2 |
料金(消費税込)
※ ( )内は前売り
当日券 一般・大・高生 | 2,000円(1,800円) |
中学生以下 | 入場無料 |